「あしたのジョー」の第4話では、丹下段平がとうとうキレてしまい丈を完膚なきまで叩きのめしてしまいました。
気を失った状態の丈はそのまま警察に引き渡されてしまいます。
第5話では、隔離施設の中での丈の生活が描かれるようですが、果たして丈は心を入れ替えるのでしょうか?
隔離された丈は、本性をむき出しに
警察病院に隔離された丈は、とうとう彼の本性をむき出しにするのでした。
第1話~第4話までは、丈の強さをクローズアップした描写がほとんどでした。
前回「丈パラダイス」について語った辺りから徐々に丈の本音といいますか、彼の考え方が見えるようになってきましたが、まだはっきりしていませんでしたよね。
彼には、自分の強さに裏打ちされた「余裕」があったからなんでしょう。
しかし、段平にコテンパンに打ちのめされ、身動きの取れない状態になった今になって、ようやく彼本来の粗暴さがむき出しになってきたという感じです。
そうなんです。彼のケンカに強いという側面は、言い方を変えると彼の粗暴さの表現に他ならないんです。
残念ながら、未来のボクシングチャンピョンの正体はただの不良少年だった。それが「あしたのジョー」の始まりの物語だったんですねぇ。
裏を返せば、このどん底の状態から、丈は様々な壁にぶち当たりながら成長し、一流のボクサーへと成長していくというストーリーが見えてきましたよ。
段平や仲間たちの思いは果たして丈に届くのか?
そんな矢吹丈ですが、いまはまだ野獣のままです。
でも、段平をはじめ彼のまわりの仲間たちは皆、丈を心配し慕っているという様子が描かれます。
丈の子分たちが白木葉子の元へ訪れ、警察に話をつけてもらうよう頼むのです。前回、白木葉子は丈の態度にキレていましたが、そこは慈善活動家、子供たちに頼まれては無視することもできません。
葉子はちゃんと警察に話をしたうえで、丈と面会を果たします。そこで、丈に反省するよう促すわけですが、丈は足蹴にしちゃうんですね。
ただ、このシーンで、丈の表情に本の少し反省の色がうかがえたのが、
「うまいなぁ」
と思いました。
アニメの表現でこういう微妙な心理描写を描くのは結構難しいと思うんですよね。
特に「あしたのジョー」みたいな劇画では、奇抜な描写もやすやすと使えませんしね。
でも、この作品では少しずつですが、矢吹丈という男の本音とか、場面場面で受けた心理的プレッシャーや感情の動きを表現しているのが、上手だなぁと思いながら見ています。
話を戻すと、結局悪態をついて自分の部屋に戻る丈。
反省はしつつあるけど、それをうまく表現できない。そんな彼の粗暴さ、不器用さそして人の優しさに素直になれないねじ曲がった性格など様々な内面が伺え知れます。
第5話の途中で、丈が心理テストを受けるシーンが出てくるのですが、ここで彼の生い立ちが分かる部分がありましたね。丈は孤児院で育ち、親の愛情を受けることなくこれまで過ごしてきたようです。
今後の物語の中でも、徐々に彼の素性が深堀されていくのかもしれません。どのような過去を持っているのか、楽しみです。
やっとボクシング漫画らしくなってきましたよ!
丹下段平は丈に一目だけでも会いたいと警察病院に願いでるわけですが、肉親でない段平が丈と会うことは許されないのでした。
まぁ、前回も書きましたが、段平自身が丈を警察送りにしたわけですから、
「今更何を言ってるの?」
といいたくなりますが、それだけ彼に惚れ込んでいるということで深くはツッコまないでおきましょう。
でも丈と会えないことで、せっかく見出した自分の希望が遠くに行ってしまうと弱ってしまう段平なのでした。でも、そんな段平がひょんなことから、丈とつながりを持つ方法を思いつくのです。
それは手紙を使った、ボクシングの「通信教育」!でした。
そうなんです。段平はハガキにボクシングのノウハウ(第5話では、「ジャブ」のやり方)をしたためて送るわけです。
ハガキを受け取った丈は、送り主の名前を見るや否や
「あん畜生の手紙なんか読めるかーぃ!」
といって読みもせずビリビリに破いてしまいます。しかし、隔離部屋の中で何もすることがない丈はふと破いてしまったハガキを集め内容を読むのでした。
手紙は「あしたのためにその一 ジャブ」という文言から始まり、ジャブのやり方が書かれてあったのです。
内容を読んだ丈は、またしても抵抗し、書かれた内容を否定します。
しかし何もやることがなく退屈な丈は、「モノは試しだ」と書かれてあったとおりにジャブを繰り出してみるのです。すると、これまでケンカで放ってきた我流のパンチでは感じたことがないような「手ごたえ」を感じるのでした。
それに面白さを覚えた丈は、ジャブの練習を続けるのです。
これでボクシングに目覚めるのかな?と私は思っていましたが、練習を終えた丈は、
「何のことはねぇ、いつの間にかあのケンキチの思う壺にすっぽりはまっちまいやがった」
とまだ抵抗を続けるのでした( ´艸`)
結局、鑑別所送りになりましたね
ボクシングに興味を持ち始めた丈でしたが、警察病院での素行の悪さは拭えず、結局鑑別所送りが決まります。
鑑別所に行くことを言い渡されて、若干残念そうな表情を見せる丈。
これって、もしかして「段平のところに戻れれば、ボクシングができるのに」ということなんでしょうか?そんなことはないかぁ(笑)
まだ改心するには早すぎますもんね。
というわけで、本格的に丈がボクシングに専念するのはまだまだ先になりそうです。
でも、丈がボクシングに興味を持つきっかけ、第一歩は踏み出せたという感じですね。
これから徐々に丈の心の中が変わっていく様子が描かれていくのかと思うと、今後の展開が楽しみで仕方ありません。
まとめ
「あしたのジョー」の第5話で、丹下段平からもらった手紙を読み、丈は初めてボクシングに興味を持ちました。
まだ丈の心の中では様々な葛藤があるようですが、段平や子分の子供たちの丈を思う気持ちが、彼を動かし始めている様子がドラマとして見ごたえがあると感じています。
「あしたのジョー」はボクシング漫画(アニメ)だとばかり思っていましたが、丈の人としての成長物語だったんですね。少なくとも冒頭部分は。
今後の展開が非常に楽しみになってきました。
次回は、とうとう鑑別所に送られ西と出会うようですよ。
それにしても、西も昔は悪い奴だったんですね。(すいません、私、これも知らなかったもので)
次回も楽しみです。
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