1976年に放送されたアニメ「ポールのミラクル大作戦」についての記事です。
タイムボカンシリーズの記事を書いた後、ふと思い出した「ポールのミラクル大作戦」ですが、詳細を思い出せませんでした。
そこで作品の復習し直したところ、自分が忘れていた事実がたくさん出てきました。
一番の発見は、この作品が本当に良質な子供向けアニメだったということ。大人になって見るからこそわかるその良さとは一体どんなものなのか、まとめてみました。
ポールのミラクル大作戦を見直してわかった:良質な子供向けアニメってこういうことなのかも
ポールのミラクル大作戦とは
タイムボカンシリーズの記事を書いた後、ふと頭によぎった作品、それが「ポールのミラクル大作戦」です。
自分で思い出しておいて、かなり懐かしい作品だなと思ってしまいました。小学校低学年くらいの時に再放送で見ていた覚えがあります。
結構好きだったんですよね、この作品。
でも、はっきりと覚えていなくて、改めて調べてみました。
まずこの作品はタイムボカンシリーズと同じタツノコプロが1976年に制作したアニメで、フジテレビで放送されていたようです。
主人公はポール、そしてポールの恋人のニーナ、ニーナのペットで犬のドッペ、そして妖精が宿ったぬいぐるみのパックン、これらが主要なキャラクターで、突然2000年の眠りから蘇った魔王のベルト・サタンと闘うという物語です。
当初は、ニーナが蘇ったベルト・サタンに連れ去れてしまい、このニーナを救出するというのがストーリー全体のゴールとなっていました。
第1話の中で、ポールがニーナにある作り話(ポールは「自分の空想」と言っていますが)をします。
その話は
「あるお姫様ば魔王にさらわれ、王子様がお姫様を探しに行く」
という内容であり、その後ニーナがベルト・サタンにさらわれる事件とリンクするんです。
ポールがニーナに話をする内容には続きがあり、王子様の誕生日に「魔王からお姫様を救い出す」のだとか。これは「ポールの誕生日にニーナを救出する」というプロットの伏線なのだと考えられます。(ちなみに第1話でポールが誕生日を迎えたばかりということになっており、その1年後ということで1年間の放送を終えるタイミングでニーナを救い出すという目論見が見て取れるというわけです)
オープニング曲も「僕のニーナを救い出すまで、二人で仲良く帰る日まで♪」となっていますしね。
ですが、どうやら番組の途中で路線変更されたようで、17話でニーナが救出され、それ以降はベルト・サタン打倒というのが、物語のゴールとなってしまったみたいですね。
何とはともあれ非常に分かりやすいストーリーだと思います。
私はストーリーの詳細についてはほとんど忘れていましたが、YouTubeで1話だけ配信されていて、これを見て世界観とかいろいろと思い出すことができました。
こちはタツノコプロの公式チャンネルで無料配信されている動画になりますので、共有しておきますね。興味のある方は是非ご覧ください。
タイムトラベルものだとばかり思いこんでいました
実は私、完全にこのアニメをタイムトラベルものだと思い込んでいました。だから、タイムボカンシリーズの記事を書いた時に、思い出したんですね。
でも、そうではなく、パックンの力で「不思議の国」へ行くストーリーでした。
タツノコプロのアニメだけに「不思議の国」へ行くときの「映像効果」がタイムボカンシリーズでよく見る「映像効果」と似ていることから、私の記憶が混同してしまっていたのかもしれません。
まぁ、でも似たようなものですかね。現実とは違う世界に言って主人公が活躍するという意味では。
改めてこの作品を見て、設定として面白いなと思ったのは、以下のような点でしょうか。
- 両親が初めての誕生日プレゼントとしてあげた手作りのぬいぐるみに妖精が宿ったこと
- その妖精がポールの「空想癖」を知っていて、ポールの空想する世界(「不思議の国」)に連れて行ってあげること
- 「不思議の国」では、ポールが(自身の望むとおり)強くなって、敵に立ち向かうこと
- (「不思議の国」に行く前からですが)ニーナのペットであるドッペが服を着て、しゃべり始める&耳が羽になって飛べるようになること
いかにもな設定なのですが、私はこういう設定が単純であり、子供が見ていて嬉しくなる設定で、改めていいなぁ、と思ってしまいました。
いまのアニメでこういうシーンがあるのかどうかわからないのですが、ポールの家が貧しくて(?)両親は一度もポールに誕生日ケーキもプレゼントもあげていなかったようなのです。
しかし第1話でポールが10歳の誕生日を迎えるにあたり、初めての誕生日ケーキをポールのために用意し、それを見せた時に次のように言い聞かせるあたりが、本当に昔のアニメ然としていていいですよね。
母「おまえの10歳の誕生日だから、父さんが特別に買ってくれたんだよ」
父「10になったんだから、いい子になるんだぞ」
それに初めてのプレゼントも、買ってきたものではなく、父と母の手作りというあたりが嬉しくなりますし、手作りのものに妖精が宿るという設定がすーっと入ってくるんですよね。
今見ても良質な子供向けアニメだと思える作品
この作品は、コンセプトはもちろんのこと、キャラクターデザイン、ストーリー展開、各シーンの作り方全てが子供向け然としたアニメだなぁと、1話を見直してみて思いました。
派手な立ち回りや、ショッキングな展開なんかはないので、いまアニメファンの主流になっている大人のアニメファン層には支持されないかもしれませんが、子供には見てもらえるんじゃないかと思います。
あと、前項でも書いたとおり、セリフ使いなども非常に丁寧で低年齢層に見せるには教育的にもよいような気がしてなりません。(この辺は、人によって考え方がかなり分かれるのでなんともいえませんが)
まとめ
ポールのミラクル大作戦についてまとめました。
この作品、幼少期好きだったんですが、本当に内容がうろ覚えで、今回いろいろとまとめられてよかったです。
復習ができた結果、改めてこの作品がよいアニメだったなぁと思えました。
子供向けアニメとしては秀逸な作品の一つだといっても過言ではないと思います。
どこかの動画配信サービスで2話以降配信していれば、是非見てみたいと思っています。その時は記事を更新したいと思います。
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