あしたのジョー第22話感想:ケンカ以外で他人から認められ成長した丈の描かれた回でした

アニメ

第21話では突然力石の東光特等少年院からの退院が決定。

少年院の中の対抗試合で丈との決着をつけられなくなった力石は急遽丈との非公式の決闘を始めます。

しかし、その決闘が教官や白木のお嬢さん、丹下段平らに見つかり制止された丈と力石は決闘を中止。

続きを丈が少年院を出所し、プロボクサーになった時まで預けることになりました。

予告では今回力石は少年院を出所、力石のいなくなった後の丈の様子が描かれるようです。

丈はどうなるのでしょうか?

あしたのジョー第22話を視聴した結果をまとめました。

力石が退院し、もぬけの殻のようになった丈

前回の内容のとおり、力石が東光特等少年院を退院。

丈は、少年院の門を出る直前で力石を挑発するような態度をとるものの、力石は挑発には乗らず別れの挨拶をするのでした。

しかし、それは「挨拶」というよりは力石なりの「挑戦状」のようでもあったのです。

「いずれはお前もここを出るときが来るんだろう。

そしてあの段平さんの話ではお前もオレと同じプロボクサーになるっていうじゃねぇか。

まっ、あのおっさんと組んでいる限りプロボクサーになれるかどうかも危ないもんだ。

その時によぉ、もし石っころを使わねぇでも互角に戦える自信ができたら、訪ねてこい。

その時はまた遊んでやるぜ。

それまで元気でな!」

そうして門の外へでて、白木財閥のヘリコプターで島を離れる力石なのでした。

力石が去った後の丈は、もぬけの殻のようになり、対抗試合の決勝戦も欠場すると教官に申し出ます。

対抗試合決勝戦当日は、スポンサーであった白木のお嬢さんは欠席、力石も丈も出場しない盛り上がりにかける試合開始となりました。

それでも院生たちは、それなりに盛り上がろうとしていたわけですが、いまいち物足りません。

丈は娯楽室で一人テレビを見ていたのですが、そこへ突然青山が入ってきて「退院の挨拶」をするのでした。

どうやら、2日前に退院を告げられていたようです。

青山が退院することを聞いた丈は

「(退院の餞別として)オレに何かできることはねぇのかい?」

と尋ね、これに対し青山はこう答えます。

「もう一度僕にリングの上でのカッコいい姿を見せてくださいませんか?」

こうして、丈は青山と約束をし、途中からではありましたが対抗試合のリングの上に立ったのでした。

丈がリングに上がった途端会場の盛り上がりは最高潮に達し、丈はいつの間にか少年院の中でヒーローになっていたのでした。

丈の人間味が少しずつ表現されるようになってきましたね

今回は単に力石が退院するという話では終わりませんでしたね。

力石の退院を通して、これまであまり描かれてこなかった丈の人間性(人間味)が表現されました。

丈の人間味がよく表れていたなぁと思ったのは次の2つのシーンでした。

  • 少年院の門前での力石との別れのシーン
  • 青山に餞別として何かしてあげられないかと申し出るシーン

力石との別れのシーンでは、丈の複雑な気持ちがよく表現されていましたね

力石との別れのシーンでは、心の中では「寂しい」という思いがあるものの、素直に別れの挨拶ができないでいる丈が上手く表現されていたと思います。

丈の中でも、「この感情が寂しいというものなのかどうか」を理解できていなくて、困惑している様子も伺い知ることができました。

また、力石から挑戦状ともとれるセリフを言われ、背中を叩かれた際の「あ然」としたような表情も良かったです。私的に、このシーンは名シーンだと思いました。同じシーンをアングルを変え、スローにして表現する手法ですね。昔のアニメ作品ではこういうの良くありましたよね。

いわゆる「出崎演出」と呼ばれているものの一つだと思います。監督の出崎統が編み出した(?)演出手法のようです。

単に丈が背中を叩かれただけではなく、その時の「丈にとっての唐突さ」、「あっけにとられた感」なんかが良く伝わったシーンです。

ついこの間まで力石に対して「いけ好かない」という思いしかなかった丈。しかし戦いを通じて、その感情が「ライバルに対する闘争心」に変わり、今は「目標」になろうとしているのではないでしょうか?

その目標から挑戦状をもらったことで「嬉しいという気持ち」「卑怯な手を使わずに勝ちたいという気持ち」などが複雑に交錯している様子がよく伝わりました。

青山に対して優しくする丈の姿が新鮮でした

青山もまた突然出所することが決まり、丈の元へ挨拶に訪れるシーンも、丈の人間味が出ていたシーンではないでしょうか?

これまで子分である子供たち以外にあのような優しい自分を出したことのなかった丈が、「自分にできることはないか?」といいはじめるとは驚きです。

この間まで、散々恨んでいたのにね( ´艸`)

リングの上で戦ったからわかるものがあるということなのでしょうか。

もともと青山は相当普通の少年キャラですから、恨まれる要素もなかったわけですけどね(笑)というか、以前も書きましたが、何でここの送られたんでしょうかね?・・・謎です。

これまで人として素直な態度をとってこなかった丈にとって、「他人のために何かしてあげたい」と思ったこと自体が、丈の心の成長をよく表したシーンであると思いました。

丈はいつの間にか少年院のヒーローになっていた

青山に対する優しさが、結果として丈を再びリングに上げることにつながりました。

鶏と卵かもしれませんが、青山に丈の戦う姿が見たいと言わせたのも、結局丈自身だったわけです。丈は他人からどうこう言われることを気にすることなく、自分が精いっぱいやりたいことをやっただけなのですが、それが結果的に青山の心を揺さぶったというわけです。

そして、その丈の姿は青山だけではなく、この少年院に入っている院生全員に伝わったんですね。

丈がリングに上がった時の盛り上がり方は本当にハンパじゃなかったですからね。

丈がこの少年院に送られた当時の状況と比べると、少年院自体に活気が出て、いびりの対象だった丈は、院生にとっての期待に変わったのではないでしょうか。

丈がリングの上で戦う姿を見ている時の、院生たちの感動がひしひしと伝わってきました。

次回はようやく丈も少年院を退院するみたいです♪

今回は力石の退院だけの話かと思っていましたが、丈の人間味が現れ、人として成長した様子がうかがえた回となりました。

人間として成長した丈だからこそ、少年院の中での暮らしに寂しいものを感じているという様子で今回は終わりましたが、次回は一気に数か月先にとび丈が退院する運びとなるようです。

ライバルもいなくなった丈に、少年院の中でできることは特別ないでしょうからね。

あそこまで強くなり、更に院内で人気者となってしまった丈に対して悪さをする他の院生もでてこないはずで、平和すぎる少年院生活しかありません。そういうわけで、物語としては、平和な日々を割愛するということなのでしょう(笑)

ただ、短い期間とはいえ、仲間もできた丈がこの少年院を出る際、おとなしく去るのみなのでしょうか?それともひと悶着起こすのでしょうか?

その辺が見どころになりそうです。

どのような展開となるのか全く想像はつきませんが、まずは次回を視聴したいです。

まとめ

「あしたのジョー」の第22話では力石が退院、その直後の丈の様子が描かれました。

丈の中で「憎い相手」から「ライバル」にかわっていた力石。

そんな力石がいなくなり、心なしか気の抜けた感じのあった丈。

しかし、丈はいつの間にか少年院の中でヒーローになっていました。

丈が「ケンカ」ではない面で人から認められ、一人の人間として成長した様子の伺えたストーリーでした。

次回は丈も少年院を退院するようです。

退院する前後で他の院生との間にどのようなドラマが生まれるのか気になります。

次回の視聴が楽しみです!

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